ゾンビ映画はアイデア次第でまだまだ面白くできる!と、「アナと世界の終わり」を見て思う
小学生の頃プレイステーションで発売していた「バイオハザード」にドチャハマりしてから「ゾンビ」というものが魅力的に感じ、今でもゾンビが出る映画やゲームが好きで好きでたまらない私なのですが、先日「アナと世界の終わり」という映画を見てきましてですね…前回の日記で「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」と一緒に見たと言っていたアレです。
「ゾンビ」というジャンルはもう使い古されたネタだというのは事実で、ロメロのゾンビ作品の亜流としか言えないものもショッパいやつがこれでもかと乱立していたわけですよ。しかし最近は色々と趣向を凝らした作品も増え、ロメロの名作「ゾンビ」にオマージュを捧げたホラーコメディ「ショーン・オブ・ザ・デッド」やどう考えても腐ってないだろ系全力疾走ゾンビが印象的なリメイク版「ドーン・オブ・ザ・デッド」、特急列車という閉鎖空間でのパンデミックを描いた「新感染 ファイナルエクスプレス」、邦画離れした強烈な絵面が満載だった「アイアムアヒーロー」の実写版など、まー面白いゾンビ映画が定期的に見られてたんですよね。
そこに彗星のごとく現れた「アナと世界の終わり」
なんだ?邦題がアナと雪のなんとかみたいだななんて思ってたんですが、原題は「Anna and the Apocalypse」なのでほとんど直訳なのでなんの問題もなし!そしてジャンルは青春ゾンビミュージカル…一体何を言っているんだ?
いやね、すげーーんですよ。この映画。ゾンビとミュージカルがこんなに親和性高いものだとは思わなかった。「ショーン・オブ・ザ・デッド×ラ・ラ・ランド」という例え方は正にその通りで。いや歌に関してはラ・ラ・ランドより歌ってるし。バッキバキの青春ゾンビミュージカル!流れる劇中歌が尽く名曲なんです。映画の一曲目に流れる「Break Away」は退屈な毎日を過ごす主人公のアナたちが住んでいる街から出たいと歌う曲なんですけれど、すごく引き込まれちゃいました。見ながら泣いてたもん、まだ一曲目なのに。
なによりゾンビ映画のオマージュがふんだんに散りばめられているのがすごく良くて。というか多くのシーンでショーン・オブ・ザ・デッドを意識してた気がしますね。特にアナが「Turning My Life Around」という曲を歌いながら登校するシーンは「いやこれショーンじゃん!」としか言いようがない。もしかしたらリメイク版ドーン・オブ・ザ・デッドかもしれないけど…いや両方だなアレは(笑)
ゾンビが出ようがお構いなし、何もかも歌いながら乗り越えていく様が映し出されているのがとにかく非日常的(んまぁゾンビがいる時点で非日常的なんだけれど)で映画を見ながら何度も笑っていたのだけど、不意打ちで泣かされる。後半はガラッと雰囲気が変わって、やっと気づくんですよね、これはコメディ映画ではないと。退屈な毎日から逃げ出したいと言っていたアナはこのパンデミックを経て成長していくワケなんですよ…そして映画の最後に流れる曲からの…いやー見事な締め方でした。
ミュージカル映画は音楽が良ければそれで良い!とは思うかもしれないけど、ゾンビジャンルとの融合はホント秀逸。唯一無二のゾンビミュージカル映画がここに爆誕しましたね…ゾンビが好きな人、ミュージカルが好きな人、もしくはその両方が好きな人。ぜひ見てほしい作品ですよ。面白いゾンビ映画は発想次第で幾らでも作れるね。ゾンビジャンルの未来は明るいぜ!!!!
しかしなんで関東圏は!東京千葉神奈川で1館ずつしかやってないんだ!!!もっと見られるように!!してくれーー!!!!!